第28回読書会レポート (09/27)


日時:2015年9月27日15:00~17:00
場所:堀留町区民館
課題図書・範囲:
「破綻する特許―裁判官、官僚、弁護士がどのようにイノベータを危機に ジェームズ・ベッセン他 (著)  第4,5章」

参加者:
shun5_fさん(発表者)、
@ama_sciさん、
@amulet2409さん、
@rie(記録)さん、
Hkさん
 


穏やかな気候の元、shun5_fさんが用意された事前資料に基づいて議論しました。
 事前資料に記載されていないことで話題とされた内容は下記の通りです。

1. 特許制度は、イノベーションと経済成長に対して役に立ったのか(98頁)
(1)作者は、「特許制度の利点が偶発的な性格のものであることを・・・」と記載しているが、特許制度は偶発的なものであるのか。
(2)特許制度は産業政策と密接な関係があるから、「偶発的」には違和感がある。

2. 「特許のない国では、イノベーションはトレードシークレットによる保護が強いと思われる産業に集中している」の記載について(98頁)
(1)イノベーションが強くない国こそ、イノベーションの特許での保護を強めるために特許制度を政策的に強くするのが趨勢ではないだろうか。
(2)特許制度が強いか否かはその国で発明がどう扱われたかの歴史的背景が関係する。
(3)発明品とその発明者の伝記が記載された下記の参考書籍が非常に参考になる。
*(参考図書)サイエンス異人伝 科学が残した「夢の痕跡」 荒俣宏 著
19世紀 イギリス・・・ギルドが発達。ギルド内は非常に保守的。発明のような新しいものはギルドの外で起こるため、発明を排斥する傾向があった。
20世紀 アメリカ・・・発明を吸い上げて受け入れる土壌がある。

3. 特許の価値について
 この書籍では発明の価値ではなく特許だけの価値について議論しようとしている。
 発明の技術的な価値と特許だけの価値とは分離することができない。議論に無理がある。

4. 特許制度は大企業向けに作られているのではないか。
(1)中小企業向けの特許庁等の支援制度はあるが、日本の特許法では大企業と中小企業とを区別する規定はない。
(2)米国は、発明者の権利の保護が特に厚い気がする。米国では、憲法で発明者の権利が規定されているからではないか。



第28回読書会
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