第41回読書会レポート (7/22)



第41回知財系読書会議事録
日時:2017年7月22日(金) 19:00~21:00
場所:佃区民館
課題図書:楽しく学べる「知財」入門
参加者:inapon_kさん、iizukaさん、kawamuraさん、ienaiさん
yng4さん、ama_sciさん、amulet(記録)

著者のinapon_kさん、こと稲穂健市さん御自ら参加下さいました。
いつもの顔ぶれは都合が付かない人が多かったのですが、初参加の方がinapon_kさん含めて4人も来て下さり、一味違う読書会でした。

初顔合わせの方が多いので、まずは自己紹介から。

その後、課題図書から離れたり、戻ったりしながら、ほぼ知財系四方山話。

・JASRACが徴収しているお金は、どこにいくのか。
・アーティストさんが、「払わなくて良いよ」と言ってくれたら済む話なのか?
・独自アレンジをしても、JASRACへの支払いは必要なのか?
(知財用語でいえば著作権と、著作隣接権と、同一性保持権の話)

・正当な「引用」と、パクリとの境界は、どこにあるのか。

・ネットトラブルを避ける方策。

そして、、、課題図書出版裏話いろいろ。
たとえば、本書は初稿と最終稿とでは、構成が大幅に異なるそうです。
読者を惹きつけて、楽しく読み通して貰うための工夫、沢山の人に読んで貰うための工夫等が、随所で行われていることが判りました。
今回は掲載を見送ったネタ、熟成中のネタ等も、まだまだあるようで、次回作にも期待です。

「知財系読書会」といいつつも、実は普段は特許に偏っていたことに気付かされた読書会でもありました。



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第40回読書会レポート (7/7)




第40回知財系読書会議事録
日時:2017年7月7日(金) 19:00~21:00
場所:京橋区民館
参加者:4名


1.議事録
はじめに
・一般向け入門書だが業界的には耳が痛いことが書いてあるのでは?(納得できる感じ)
・知財コミュニケーター⇒いい言葉だと思う。
・一般の人は、特許さえとれば問題ないという認識。特許庁や弁理士会がもっと正しいアナウンスをすべきでは。
・コミュニケーション能力⇒情報は双方向で行うもの。
・知的財産管理技能検定⇒かなりべた褒め。


第1章 特許出願は「アイディアを盗んでください」と全世界に宣言すること
・出願=アイディアの公開ということをここまで強調した本はないのでは。
・公開することの代償としての権利付与。逆に言えば書いていないことは守られないということ。
・発明者の立場からすると、公開公報に名前が書いてあると嬉しかったりする。
・一定以上の規模の企業でないと(特に知財部がないところ)、公開の意味が分からない。
・各国での審査状況・実務が異なることも理解されていない。
・外から技術を手に入れて活用する⇒手に入れて、権利を取れて、製品化できているのであれば特許制度を実現していることになるのでは。ただ一方でどうなのかという意見も。
・パクられるのを前提としてダミー情報を入れつつ出願をすることも。化学分野だと敢えて開示しない情報は多い。
・所謂「発明おじさん」はもうかっていないことは公知では。
・パテントスコアでの上位に食い込むよう推奨?する大企業もある。特に中小企業は特許を持っていると企業イメージも良くなる。パテントトロールのターゲットになり難いというメリットもある。が、儲かっているかどうかは別次元。
・特許出願の件数が知財部のノルマになっているところもある。ただ技術者はノルマを課さないとやらない(発明⇒届出⇒出願というクセがついていない)。
・C社は米国での権利を大量に持っているので、トロールがこない(やり難い)。一方、同業他社のE社はトロールのターゲットになり易い。上位に入っている企業の中で、S社外はトロールがこないらしい。なおS社は失敗するとすぐに飛ばされるため、短期的な戦略になり易い。負け試合になると人が変わるので、引き継ぎができていない。
・総合電機メーカーはIT投資(インフラ)にシフト。
・函館:バスとタクシーの相乗りの社会実験をしている。地方都市で、アプリで情報管理。


第2章 アイディアは「見せない、出さない、話さない」
・見せた瞬間に腐ることには同意できない部分も、アイディアを他人に見せてディスカッションしてブラッシュアップすることもある。発明提案書を書いている中で発明がでてくることもある。誰に開示するかが重要。クラウドファンディングで公開した方が良いアイディアが集まることも。
・特許出願前に発売やオープンにしてしまうことは中小企業だとよくある。
・タクシー以外でも居酒屋や電車でも「CONFIDENTIAL」表示のある書類を堂々と読んでいる人もいる。
・技術者の他社特許分析⇒対応。特許情報の活用という一面もある。
・契約は大事。海外企業相手の場合、裁判管轄は重要。

第3章
・個人発明家vsアップルの訴訟。成功報酬はどれくらいだったのだろう。

第4章
・機械化したのであれば十分に発明になるのでは。そんなにアップルは悪者?

その他(第5章以降は時間切れのためカット)


2.感想
伊右衛門がいいのかコカ・コーラがいいのかという結論は出ませんでしたが、「必ずしもこちらが正しい」というのではない気がしました。
脱線しつつも興味深い話が聞け、楽しかったです。

以上




第39回読書会レポート (4/30)


第39回知財系読書会議事録
日時;2017年4月30日15:00~17:00
場所:京橋区民館
参加者:6名

1.本書の第2回目、最終回です。第4章から最終章までをレジュメを参考にしながら読みました。
(1)第4章
クラウド型への移行について話題となりました。特に、ある機能を実現するために、その機能をクラウドコンピューティングとエッジコンピューティングとのどちらで実現させるかの判断が難しいという意見が出ました。
また、AIの活用、特に、AIが特許明細書を書けるようになるのかということについても話題となりました。いろいろな意見が出ましたが、実施例は書けるようになるが、上位概念化を伴うクレームについては難しいという意見が大勢でした。他には、IOTの特許が多く出願されていることやアマゾンの離職率の高さが話題となりました。
(2)第5章
ユーザが経営者となることでUXビジネスができるという点に疑問が投げかけられました。これは、ユーザは互いに均一な思考を持つものではなく異なる思考を持つものである、つまり、ユーザは色々なので、必ずしもモンベルの例のようにうまくいくものではないと考えられることに基づいています。
(3)第6章
行政への不満が多く記載されていることについて、そういう不満を本に記載しても仕方が無いのではという意見が多く出されました。この点については、作者の真面目な性格が滲み出ているのではないかという意見も出ました。
UXリーダーについては、日本企業を経験させてから外国企業を経験させることでUXリーダーが育つのではないかという意見が出ました。何が欲しいと聞かれたときに「これが欲しい。」と言える人がUXリーダーになれる人なのではないかという意見が出ました。こうしたUXリーダーについて議論の中で、アメリカで成功した銀行口座(1ドル未満を切り上げて引き落とし、切り上げた1ドル未満の部分は貯蓄するという預金口座)の例やGE社のジェットエンジンから得られたデータを活用してのビジネス(航空機を飛ばしたときのデータを収集して効率の良い飛行を提案)から、こうした発想ができる人がUXリーダーではないかという意見が出されました

2.感想
 GW前に緊急の仕事が入ってしまい、今回は時間が取れず、本を流し読みした程度で参加しました。議論について行けるか不安がありましたが、レジュメや他の参加者の方の議論に引っ張られる形でなんとかついて行くことができ、ほっとしました。
今回開始前に早めに集まっての茶話会が開催されました。取り上げる本から離れた世間話もでき、非常に楽しいひとときでした。コーヒー、お菓子を準備して頂いた方、ありがとうございました。



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第38回読書会レポート (1/14)



第38回読書会議事録

日時  :2017年2月14日19:00~21:00
場所  :八丁堀区民館
課題図書:UXの時代――IoTとシェアリングは産業をどう変えるのか 松島聡著、英治出版
参加者 :@ama_sciさん(発表)、@yng4さん、@shun5_fさん、maru(記録)4名

1.シェアリングリサイクルの波

  本書では広告、個人情報回収のビジネスモデルについて一切ふれず。p.13に至ってはことさら
  述べるべきか?と疑問。限界費用社会という言葉が好き。
  垂直から水平へ構造変化の流れ、企業も知財など別会社化してフラットな組織になっている。
  ニューエコノミといえば聞こえがいいが、60年代から言っているのでは?
  アマゾン、GOOLE、GE、トヨタの流れは、分かりやすい。
  P.40 iPHONEの戦略。CLOSE戦略でありながら、アプリをOPENにしてすそ野を広げた。うまいやりかた。、
  P.43 グラフの見せ方が気になる。100%でなくぎざぎざになるほうがしっくりくる。
     自社開発はコア特許が残るタイプ。日本の自社開発が少ない気がする。
     ここの外注とは下請けを言っているのか?グループ企業内への下請け??
  P.45 バブルの時期は異業種参入が盛ん、新日鉄がカランコエを販売。みんなバイオに手を出した。
    しかし、結局本業へ回帰した。

2.IoTでつながる
  ラズパイ
  P.48 Z80 とラズパイは違う。ネットにつながることがすごい。ハンズオンが流行っている。
  Raspberry PiとArduinoでちょっとしたネットワーク、CPUが、USB、Ethernet、HDMI介して外界と接続する・

  SORACOM
  NTTドコモとの仮想移動体通信事業者(MVNO)契約を締結し、NTTドコモの基地局を利用するIoT基盤。
  専用線でプライベート化できる。情報のもれの心配が低減。外から家電を操作できる、。しかし、それが怖い。
  スマホの電池がすぐなくなるという怖さ。情報を垂れ流している証拠に人々気づいてない。

  SDN Software Defined Networking
  インフラ全体の制御によって、マクロに俯瞰してみることができる。
  大資本、財閥の戦い。
  鉄道など事故なども制御可能、2社選択できなくなる。
  コアは某Nが握っている。バックボーンを握っているため某Nが強い。
  大手が囲い込んで独占すると怖い。

3.ビジネスへの移行
P.73 WORKINGシェア
誰の特にもならない。
本書から価値的なことはなし。

P.94 無限のリソース活用法
ここで日本型というが、脱するのは難しい。
カード社会になると物流の履歴が取得できる、全部把握できる監視社会。
スイカで交通人の混み方が把握できる。
捜査当局に流れている??
スマホは片棒を担いでいる。

忘れる権利というが消してくれない。一般時から見えなくしているだけ。メンテしている人はパート、某ネッセ事件もそれでデータを抜かれた。

(備忘)
ビジネスモデル特許とIoTは親和性ありかも!?
通信に詳しい@yng4さんから有意なコメントを多数いただきました。大変勉強になった。





第38回読書会

第37回読書会レポート (12/18)



第37回読書会議事録

日時  :2016年12月18日13:00~15:00
場所  :佃区民館
課題図書:特許情報分析とパテントマップ作成入門 改訂版 野崎篤志著
参加者 :@sanukiya1さん(発表)、@amuletさん、@akikokaさん、hikitaさん、maruokaさん、@tparkm(記録)

1.演習課題の説明

  演習を行うにあたって具体的な演習を設定した。
  「ドローンを使った宅配サービスの実証実験の開始を機会に、宅配ボックスメーカーが取り組むドローン配送用宅配ボックスの開発を開始したい」

2.特許情報分析の目的と種類の確認(2.2)
  →図10、表4、表5、表13を用いて確認

  改訂版前はパテントマップを作ってから3C分析など。
  改訂後はパテントマップ作成前に分析を行ってマップを作成すると理解が深まる。

  この会社のポジション確認
  図10:②新規用途探索(ニーズ)
  表4:②新規用途探索(ニーズ)、③新規技術開発(シーズ)、④新規参入分析
  表5:市場開拓(新規市場×既存技術)
  表13:新規用途探索(ニーズ)、③新規技術開発(シーズ)、④新規参入分析

3.分析設計と母集団の設定(2.5.2)
  →予備検索によるアタリ分析
  →分析設計と母集団設定

  FI①B64C39/02:垂直飛行体
  FI②A47G29/12:宅配ボックス

  1) 2007年以降の特許を見る。

   ①で出願人ポジションマップ(X軸:最高価値、Y軸:
   マップを見ると、ヒロボー、ヤマハ発動機が強い。
   GoProなどは見えていない。DJIは?
   件数ではボーイングが多いが、内容はNAV。

   ②で出願人ポジションマップをみる
   日本宅配システム、パナソニックが強い。

4.パテントマップの読み解き方・深堀り方法(5.1.2)
  →特許分類による分析軸設定(2.5.3 Apple to Apple)
  →4つの視点に基づく分析

  1) ドローンと宅配ボックス両方やっている会社があるかどうかを確認する。
    まず(①+キーワード)and(②+キーワード)
    ※FI同士の掛け算になるので気持ち悪い人がいるかもしれない。
    たった3件しか出てこない。内2件は異なる。
    1件「無人飛行体による配送方法」ドーンコーラスが当たり。
    ⇒ただドーンコーラス自体がメジャーな会社ではないため、ここからの発展が無い。
  
  2) ドローンの開発も宅配ボックス関連の技術も実施している会社は?
    >出願人のandを取る。特許マップで確認。

    今回の改訂版では改訂前よりもコンパラマップの解説が厚くなっている。
    FI①と②を左右の軸、縦軸を出願人にしてマップを作成する。

    綺麗に左右に分かれるが、パナソニックがドローンを若干、セコムが宅配ボック    スを若干、中国電力が両方に少しづつ出願している。

    ⇒両方を積極的に出願しているメーカーは無い。

*質問:P94 Apple to Apple とは?
    同じ概念で比べようという意味以上ではないのでは?
    例えば、F03D7/06Aサボニウス型風車とF03D/04A回転数制御は概念が異なる。
    階層構造をきちんと考えて比較する。

  3) Fタームを使って出願の穴を解析していく。
    ドローンの①はFタームは3D140で解析されていない。パテントマップガイダンスで確認。

    宅配ボックスのFタームを見る。

    宅配ボックスの検索結果をダウンロードする。
    Fテーマの出現頻度を集計し、3K100でFターム濃度マップを作成。

    配達物:生鮮食品、牛乳が少ない。
    保冷庫等の冷凍手段を設けたもの:各社開発していない?
    構造:折り畳み自在の部材で保持する、が無い。

    ⇒生鮮食品関連の開発を行うとニーズがあるかもしれない。

*質問:特許調査について。
    ・サウジアラビアにファミリー特許があるかどうか。
     データベースまでは行きつけても、アラビア文字が判らない!
     画像認識でやろうとしても、フォントが異なると文字の見えが異なり苦労した。
    ・カザフスタンにファミリーがあるか。
     ユーラシア特許?

5.アイデア創出ワークショップ(7.2.2)
  →洗い出し軸の設定(パテントマップ, 利用者, 訴求点, 協業先)
  →アイデア記入シートの作成

  こちらはホワイトボードのアイデア記入シートをご覧ください。


第37回読書会1
第37回読書会3
第37回読書会2

第36回読書会レポート (11/19)



第36回読書会議事録
日時  :2016年11月19日19:00~21:00
場所  :人形町区民館
課題図書:ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力<新版> MBA (4) (日経ビジネス人文庫) 大津広一著
参加者 :@tparkmさん(発表)、@amuletさん、@sanukiya1さん、@kurumiusausaさん、@ama_sciさん、@rienovaさん、@tanatos0307

 今回の読書会は課題図書を読むのではなく、課題図書で紹介されていた「会社名からPL/BSの数字を推測する」と「PL/BSから会社名を当てる」という演習を実践しました。
 発表者のtparkmさん進行の元、以下の順番で演習を行いました。
(1)会社名からPL/BSの数字を推測する
Part1. 電機業界
 東京エレクトロンのPL/BSを見て数字に表れる特徴を確認した上で、シャープのPL/BSを想像する。
Part2. 医薬品業界
 ロート製薬のPL/BSを見て数字に表れる特徴を確認した上で、第一三共のPL/BSを想像する。
Part3. 小売業界
 大塚商会のPL/BSを見て数字に表れる特徴を確認した上で、良品計画のPL/BSを想像する。

(2)PL/BSから会社名を当てる
 3社のPL/BSを見、参加者で特徴的と思われる項目や数字について意見を交換しながら、会社名を当てていきました。人によって注目する数字が異なったり、意外な発見があったりとゲームのように楽しく進められました(3社とも正解が出ました!)。

 今回の課題図書の場合、単に中身を読むだけでは「そうなのか」で終わってしまいそうでしたが、本で書かれていたことと同じ演習を行うことで、書かれていることを体感することができたのではないかと思います。本当に楽しい回でした。

第35回読書会レポート (08/24)

第35回読書会議事録
日時  :2016年8月24日19:00-21:00
場所  :人形町区民館
課題図書:論文: 岡田吉美et al.「失われた20年」に日本企業が取得した特許の価値の検証 一橋ビジネスレビュー 2016 Spring (63巻4号) P72-91
参加者 ::@tparkmさん(発表)、@amuletさん、@sanukiya1さん、@kurumiusausaさん、@ama_sci

議論の抜粋

・クレームが年々長くなるのはなぜか。→改良発明が多いので、既出の構造を説明してから発明要素に入るので必然的に長くなる。

・会社、業界によって、クレームの長さ、従属項の作り方は違う。外国出願の場合、その国の法制に合わせるので、変えざる得ない。

・ドイツと日本の居住者の特許のクレーム長さの時価変化は大きく、増加の一途をたどっている。→これは言語の構造上の問題ではないか、まだ読書会では未解決。

・「クレーム長さの自然対数」と「その頻度」、および「(出願人前方引用数+1)の自然対数」を示した表を参照。
→クレーム長さは当該特許の前方引用数に対して平均的にはあまり影響を与えないが、クレーム長さが短い発明の前方引用数は、長いものに対して分散が大きくなっている。

・20世紀までは日本でも画期的な発明がなされていた。
ウォークマン、デジタルカメラ、液晶テレビなど

・近年は高度な技術で開発されるものが少ない。
iPod,iPhone、ポケモンGoなど、いずれも日本発ではない

・液晶など日本の得意分野も他のアジア企業に機会を奪われている。

・そもそも論として他の国々の方が、人件費が安かったり、税制優遇処置がとられていたり、起業する条件が日本に比べ各段に優位であることは見逃せない。

・日本では(アップルのような)ベンチャーが育ちにくい。

・日本でも企業買収が行われているが、まだ慣れていない(高く買いすぎているのではないか)。

・非特許文献は何か指標になるのか→非特許文献をよく使う分野がある、そこでは価値を見出すことができるだろう。米国などは非特許文献が多いが日本はまだ少ないという現状がある。

・そもそも引用特許文献は的確に選ばれているのか
→自社特許を避けてストーリー性を持って引用している場合がある。
→競業他社を引用して、自社発明の優位性を証明?している場合もある。
→改良発明であることを示すためにあえて自社特許を引用している場合もある(→発明者にちゃんと訊かない(知財部で調べない)とすでに出願した発明と同じものを提案することがある)。
→知財部で適当に検索して引用している場合もある。いずれにしろ、引用文献を記載することを義務付けられたのは2001年からなので、まだ慣れていないのだろう。

・引用特許文献は意味があるのか、ということになると、特許公開公報自体意味があるのか、ということにもなりかねない。そもそも出願明細書は外注している場合が多く、レベルも様々である。公開された公文書という認識さえあれば、引用特許文献にも意味はあり、その特許文献を評価する指標と成り得ると考えた方が妥当ではないか




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第34回読書会レポート (07/10)


第34回読書会議事録
日時  :2016年7月10日14:00-17:00
課題図書:内田 和成 編著「ゲーム・チェンジャーの競争戦略 ―ルール、相手、土俵を変える」
参加者 :@tanatos0307さん(1-3章発表)、@tparkmさん(4-6章発表)、@amuletさん、@yng4さん、@shun5_fさん、@sanukiya1さん、@rienovaさん、@akikoka(議事)

今回の読書会では、知財から離れて経営戦略に関する本を課題図書にしました。読書会では初の試みとして、参加者が戦略分析のワークを行いました。

読書会の前半では、発表者の方から各章の概要をご説明いただきました。参加者からは、以下のような意見がでました。
・本書では知財戦略について言及がないが、特許を取得して新規参入を阻止することが考えられる
・アクションカメラについては、カメラのマウントが独特な形状になっており、これを意匠出願している。マウントのおかげで車体、人体など様々な箇所への取り付けが可能であり、他社との差別化要因になっている。
・形のある製品であれば、形状で参入障壁を築くことができる。予備校やICT企業など形のないサービスを提供している場合、障壁の作り方が難しい。

読書会の後半では、発表者のtparkmさんの提案で戦略分析のワークを行いました。本書に登場した企業のケース、その他のケースを参加者各自が選択し、ビジネスモデルキャンバス(http://businessmodelgeneration.com/canvas/bmc?_ga=1.43645989.1879935305.1468156706)に書き込んでいきました。完成後に発表して他の参加者と議論を行いました。書籍で読むだけでなく、自分で考えて書き出すという過程を経たため、より深い議論ができたと思います。

最後には、電力自由化をケースにして、各自が新規参入する企業の戦略を考えました。難易度の高いテーマのように思いましたが、海外で発電を行い日本に送電することによって発電の原価を下げる。家庭内で一番消費電力の高い冷蔵庫を省エネ型にして、省エネ冷蔵庫を購入した場合に電気料金の値下げを行うなどの意見が出ました。

個人的な感想ですが、日頃は特許実務と育児に追われて視野が狭くなっている自分にとってはとても刺激的な会でした。でも会の雰囲気自体は和やかで、気軽に発言できます。知財や経営戦略に関心のある方は、ぜひご参加ください。

以上

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第33回読書会レポート (06/08)

第33回読書会議事録
  日時  :2016年6月8日19:00-21:00
  場所  :人形町区民館 和室 5号室和室
  課題図書:課題図書の範囲  技術を武器にする経営-日本企業に必要なMOTとは何か
       
第6章~以降全部

  参加者 :
@kurumiusausaさん(発表者)、@amuletさん、@tparkmさん、@yng4さん、@ama_sciさん、@marunire(議事)



<第6章> 技術の大きな流れを俯瞰する

1. 科学の本質的動向を把握する(第5章 1. と同様)
・本質的動向はどうやって把握する?
 Ex)CCD(スミア)とCMOS (S/N)の技術的な向上についてどちらにかけるか。
 時間をかければ解決できると踏んでた東芝が勝ち。
 でも、用途によってCCDは生き残っている。会社としてソニーはCMOSに乗り換えて生き残っている。
・トレンドマップの作製、(3-5年の技術的傾向)この時点にいますよと株主とかに説明する。作ることがアリバイをつくるため。
 営業、経営企画とかが作っている。
・ Ex)メカシャッター開発とか、
・ Ex)マーケットTOP企業はすきまなく抑えること大切。ごみでも埋めてないところに埋めるという姿勢でもれなく出願する。
・ Ex)特許マップから開発途中か、上市するのかわかる。発明の課題のシフトから信頼性、検査など変遷をディテクトする。
・ 審査請求3年で動向判断するのか??-> 特許ポートフォリオで判断する。このブロックはやる。やらないと判断。PCTの調査報告で判断。
・ 出願前調査をやるよりは、PCTの国際調査をやった方がトータル安い。化学の分野はロシアで審査する。
・ 中小企業は出願前調査やらないので、PCTをお勧めすること多い。パテントスコア上がる。早期審査する。IDS英文書類として出せる。
4. これらを踏まえて自社の目指すべき方向を構想 = 技術の俯瞰図 (p.83~) 
・ 利益重視で市場を押さえる目的で俯瞰図利用。船、飛行機の要衝を抑える。シンガポールとか。。

<第8章> コンセプト創造からすべては始まる
いいコンセプトとは? (p.110~)
・ リモートロックは、一般家庭でなく不動産屋に売れた。コンセプトと違うところで売れた。
・ いいコンセプトは最初に出すときわからない。コンセプトを創出して市場にインパクト与える。
・ ニーズとシーズとの結びつけ:一般ユーザが困らないとわからない。その辺の高校生に聞け。

<第12章> 最初のイノベーションの後が勝負
・ 初心に帰る 経験者と未経験者の選別方法 簡単な言葉で書く。
・ イノベーションが続くこと大切。クウォーツ->電波時計の変遷など、、
・ ASMLの戦略 ステッパーの自動キャリブレーション機能
・ 携帯電話のカメラ 2mmでできると言われる。ばかをいう人がいないと進化しない。
・ HONDAの運動会 どれだけ社員が遊んでいるのか。へんな人が入りにくい日本企業。


20160608

第32回読書会レポート (05/23)

日時:2016年5月23日19:00~21:00
場所:京橋区民館
課題図書:
技術を武器にする経営~日本企業に必要なMOTとは何か~ 第1章~第5章

以下、主な論点のみ記載します。

第1章
イノベーションプロセスの三段階(①筋のいい技術を育てる②市場への出口を作る③社会を動かす)について

・①~③をなしたら、同じカテゴリの技術に邁進しようとするのが日本の問題ではないか。
あちらこちらに狼煙のように異なるカテゴリの技術を立ち上げればよいのかもしれない。

・ソニーのベータは筋のよい技術ではなかったのか。
それが負けたのは、技術経営の限界だったのではないか。

・VHSは性能的にはベータに劣っていると言われている。
VHSは筋が悪い技術であっても市場では勝った。
筋のよい技術云々とは違うシナリオでベータは負けた。読んでいてそこがひっかかった。

・ベータもガラパゴス携帯もニッチな市場では定着している。
これは失敗とまではいえないのでは?
ただし、マスメーカがそこに手を出したのは間違い。結局、選択と集中の話になるかもしれない。

・結局、「筋のよい技術」とは何か?大いに疑問が残る。

第3章
筋のいい技術が育つ環境について

・総合電機メーカーのH社は選択と集中とで生き残っている。
切り離された部署はどこかの企業に買われるケースが多い。人材が路頭に迷うことが少ない。

・総合家電メーカーのS社は液晶に選択と集中とをしたのになぜ失敗したのか。
工場への投資額が台湾メーカーより少なかった。
 自社製品への供給を優先させてしまったため、他社がS社とは別の会社での調達に走ってしまったのも原因の一つと言われている。

第4章
アウトソーシングの危険性について

・「多くの技術者のメインの仕事が『手配だけ』になってしまうことである」と本書では記載されている。
こうしたアウトソーシングの危険性については、皆が気づいているという意見と気づいていないという意見があった。
某社ではずいぶん前から技術の空洞化が進んでいるという話がある。

・結局、技術の継承より経済性が優先され、アウトソーシングの危険性については目をつぶられることになるのではないか。

以上